1/22/2011

調査報道ができることがプロのジャーナリズム

ジャーナリズムのプロとアマチュアを分ける基準は、調査報道ができるかどうか、だと思う。
誰でもジャーナリストになれる、というのは、誰にでもジャーナリストになるチャンスは均等に開かれている、というだけで、ではじゃナーリズムとして成果を世に送り出すことができるかどうかは、その人の人生の時間のうち、どのくらい時間を使えるか、だと思う。
 生活しながらジャーナリストを続けるのは、組織に所属していなければ非常に苦しい。フリーのジャーナリストであっても、資金がなければ裏付け資料にあたる時間は捻出できない。ひとつのテーマで数ヶ月から何年も調査/取材を続けなければならない調査報道を行うには、個人の賄える費用ではとても間に合わない。調査報道は成果がでるまでの期間が長い。調査取材をしたからといって、何か世間をアッと言わせる事実が出てくるわけでもなく、そのほとんどが結果からだけみれば徒労に終わってしまうのが調査報道だ。
 調査報道は、アマチュアがブログや投稿サイトでたまたま現場に居合わせた事件の感想を書くのとは、本質的に別モノなのは言うまでもない。

 調査報道は、経営的な観点だけで見れば、大新聞社でさえ疎んじられるタイプの記事コンテンツだろう。たから、分野を極端に絞り込んでいけば、アマチュアが調査報道ができるケースもあるにはある。専門家が問題意識を持ってニュースの背後にある実態を長期にまとめていけば、調査報道に役立つ資料が収集できるだろうし、それを編集する意欲と時間とコストがあれば、アマチュアでも調査報道は不可能ではない。
 しかしそれを、自らの職業として選択できる経済的余裕を持つ人は、非常に少ないだろう。日本の調査報道では、立花隆の田中角栄研究や農協の研究があったが、それと同じレベルをアマチュアが目指すとすれば、それはプロになる、ということだろう。